引きこもりにカウンセリングは必要?おすすめのカウンセリングサービス5選
自分の子供が引きこもりになってしまったとき、カウンセリングを1つの方法として検討することがあるでしょう。そうはいっても、本当にカウンセリングは必要なのか、どんなカウンセリングサービスを選べば良いのか悩まれているところかと思います。この記事では、引きこもりにカウンセリングが必要な2つの理由を解説するとともに、カウンセリング選びのポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
引きこもりとは
引きこもりとは、特定の病名や診断名を指すものではありません。自宅などの同じ場所に引きこもり、社会活動へ参加していない状態を指す言葉です。厚生労働省によると、「6ヶ月以上自宅に引きこもって社会参加しない状態が持続しており、統合失調症などの精神的疾患が原因の場合を除いたケース」も引きこもりであるとされています。
引きこもりになってしまう原因は様々であり、学校内でのいじめや家庭内環境などが挙げられます。
引きこもりにカウンセリングが必要な理由
引きこもりになる原因に対して適切に対応するために、カウンセリングが有効です。引きこもりにカウンセリングが必要な理由は下記の2つです。
- 原因は人それぞれで個別に向き合う必要がある
- 放置して長期化すると様々な悪影響がある
それぞれの理由を順番にご説明します。
原因は人それぞれで個別に向き合う必要がある
上述のように、引きこもりになってしまう原因は人それぞれです。また、その引きこもりになった本人が抱えている悩みや不安も異なるため、個別に向き合ってサポートする必要があります。
カウンセラーは心のプロであり、対話を通じて相談者の悩みや不安を整理するサポートをしてくれます。想いを言葉にして整理することで、抱えている悩みや不安の根本的な原因に気づくことができ、自分で解決策を見つけるきっかけになるでしょう。
放置して長期化すると様々な悪影響がある
引きこもりの状態を放置して長期化してしまうと、下記のような様々な悪影響が現れる可能性があります。
- 社会復帰が徐々に難しくなっていく
- 精神病の発現の可能性
- 家族の負担の増加
まず、引きこもり状態が長期化してしまうと、その状態に慣れてしまう可能性が高く、社会復帰が徐々に難しくなっていきます。加えて、社会で生活していくための能力を伸ばしにくいという悪影響も生まれます。自分一人で自立した生活を送ることが難しくなり、自分を支えてくれる親などがいなくなってしまったときにどうするかという問題も生まれます。
引きこもりが長期化することで、金銭面などの家族の負担も増加します。また、引きこもりの方は周りの人間との関わりが極端に少なくなるため、精神的に退行してしまう懸念もあります。精神的に退行してしまった結果、家族に暴力をふるってしまう危険性もあり、家族の方の精神的ストレスや、最悪の結果家庭そのものが崩壊してしまう可能性も考えられます。
最後に、引きこもりが長期化することで、精神病が発現してしまう可能性も考えられます。引きこもり当初は発現していなかったとしても、うつ病や強迫性障害を引き起こすことがあり、長期化するほど重篤化してしまう可能性もあります。
カウンセリングは親にも子供にも重要
子供がカウンセリングを受けることも重要ではありますが、親もカウンセリングを受けることが重要です。カウンセリングを受けることによって、子供に対する正しい接し方に気づくきっかけになることに加えて、子供の成長における不安を軽減できるためです。
ここからは、親と子供におすすめのカウンセリングサービスをそれぞれ解説します。
親におすすめのカウンセリングサービス
まず、親におすすめのカウンセリングサービスは下記のとおりです。
- Unlace(アンレース)
- KIRIHARE
- 引きこもり家族コンサルティング
それぞれのサービスを順番に見ていきましょう。(※以下、2021年4月7日時点での情報です。)
Unlace(アンレース)
Unlace(アンレース)は、精神科医や公認心理師・臨床心理士といった資格を持ったカウンセラーにチャット形式やビデオ形式で相談ができるオンライン完結型のカウンセリングアプリです。「チャット形式」でカウンセリングを受けられるため、家族に相談内容を聞かれたくないという方でも、自宅で安心して利用できます。
Unlaceを利用する際には、まず現状を確認するための複数の質問に回答し、その回答を基にカウンセラーから連絡が届く仕組みとなっています。その中からカウンセラーを選択し、カウンセリングをスムーズに行うための簡単な質問に回答してカウンセリングを開始する流れとなっています。
また、料金定額制となっているため、利用1回毎にお金の心配をする必要もありませんし、24時間365日いつでも連絡できることも特徴です。さらに、メッセージプランの利用中であれば、チケットを購入することで1回30分のビデオカウンセリングを利用することもできます。
Unlaceはカウンセリングだけでなく心理診断やセルフケアのコンテンツもあるため、自分の特性を理解したり悩みを整理しながらカウンセリングを進めることができるのもメリットです。
KIRIHARE
「KIRIHARE」は、LINEメッセージでのやり取りに加え、電話やビデオ通話でもカウンセリングを受けることが可能なカウンセリングサービスです。独立開業しているカウンセラーに相談でき、日常生活における様々な悩みやメンタルヘルスに関する相談に対応しています。9時〜23時まで利用できるため、仕事が忙しい方でも安心して利用できます。
引きこもり家族コンサルティング
「引きこもり家族コンサルティング」は、引きこもり専門の臨床心理士によるカウンセリングを受けられるカウンセリングサービスです。対面式のカウンセリング・オンラインカウンセリングの2種類が用意されており、どちらも10:00〜18:00の間であればいつでも相談できます。
オンラインカウンセリングはZoomを使用して、ビデオ電話形式でカウンセリングを進めていきます。また引きこもり家族コンサルティングでは、相談した際に引きこもりの方の状況をその家族からヒアリングし、必要であれば心理検査と評価を行います。それらの結果を基に支援方法などが決定され、社会との最適な関わり方に関するサポートを受けられる仕組みになっています。
子供におすすめのカウンセリングサービス
ここからは、子供におすすめのカウンセリングサービスを2つ紹介します。
- スクールカウンセリング
- 厚生労働省の電話相談
それぞれのサービスを順番に見ていきましょう。(※以下、2021年4月7日時点での情報です。)
スクールカウンセリング
学校に設置されているスクールカウンセリングでは、スクールカウンセラーと呼ばれる心の専門家によるカウンセリングを受けられます。すべての学校に設置されているわけではありませんが、スクールカウンセラーには、学校内や家庭のことなど、様々な悩みを相談できます。
また、スクールカウンセラーの約8割は、臨床心理士の国家資格を保有しています。通っている学校にスクールカウンセラーが設置されているのであれば、利用を検討してみると良いでしょう。
厚生労働省が推奨している電話相談
厚生労働省は、様々な悩みに対して適切な窓口を紹介しています。
- こころの健康相談統一ダイヤル
- #いのちSOS(特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク)
- よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
- いのちの電話(一般社団法人 日本いのちの電話連盟)
- チャイルドライン(特定非営利活動法人(NPO法人) チャイルドライン支援センター)
- 子供(こども)のSOSの相談窓口(そうだんまどぐち)(文部科学省)
- 子どもの人権110番(法務省)
このように、専門の相談窓口で様々な悩みを相談できるようになっています。また、これらすべての窓口は無料で相談できることが特徴です。
カウンセリング選びのポイント
カウンセリングサービスは多くありますが、利用するカウンセリングサービス選びを間違えてしまうと、悩みが解決されなかったり、解決が遠のいてしまったりする可能性があります。カウンセリングサービスを選ぶ際は、下記のポイントを満たしているかを確認しましょう。
- 公認心理師などの有資格者が在籍しているか
- 料金が予算の範囲内か
- 抱えている悩みへの対応に強みを持つカウンセラーが在籍しているか
- コミュニケーションの方法が自分に合っているか
まず、利用を検討しているカウンセリングサービスに、臨床心理士や公認心理師などの有資格者が在籍しているかを確認するようにしましょう。資格を保有しているカウンセラーであれば、適切なサポートを受けられる可能性が高まるでしょう。
また、カウンセリングサービスには、大きく分けて、対面・電話、ビデオ電話・チャット・メールという4つのコミュニケーション方法があります。悩みや不安について声色や表情を含めてカウンセラーに伝えたい場合は対面カウンセリングを、顔を見せずに相談したい場合は電話カウンセリングを利用すると良いでしょう。
また、家族に相談内容を聞かれたくない・後からカウンセリング内容を見返したいという方は、メールもしくはチャットカウンセリングがおすすめです。メールもしくはチャットカウンセリングであれば文字のみでカウンセリングが完結し、自宅にいても家族の誰かに見られてしまう危険性も低いため、安心して相談できるでしょう。
このように、カウンセリングサービスの選び方は様々な重要ポイントがあるため、必ず事前に確認しておくことが大切です。
カウンセリングを有効活用して引きこもりに対応しましょう
引きこもりの方にカウンセリングが必要な理由や、親も一緒にカウンセリングを受けるべき理由などを解説しました。引きこもりの方がカウンセリングを受けることによって、それぞれが抱える悩みに適切な対応できることに加えて、引きこもりの長期化による悪影響などを防ぐことができます。
また、親もカウンセリングを受けることで、子供に対する適切な対応方法がわかるようになります。まずは、この記事で紹介したUnlace(アンレース)などのカウンセリングサービスを利用し、引きこもりについて相談してみてはいかがでしょうか。