ストレスに対するカウンセリングとは。カウンセリングの選び方とおすすめサービスをご紹介
ストレスにより、毎日つらい思いをしているとき、カウンセリングを受けることでどのような効果を期待できるのでしょうか。この記事では、ストレスに対してどのようなカウンセリングを受けられるのか、また、カウンセリングを受けることによるメリット、カウンセリングが必要かどうかを見分けるポイントについて解説します。ストレスを感じた際に利用できるカウンセリングサービスも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ストレスに対するカウンセリングとは
カウンセリングとは、専門のカウンセラーによって精神的なサポートを受けることを指します。カウンセラーは相談者との対話によって相談者の悩みを知り、相談者が悩みや不安を克服して自発的な人生を歩むための気付きを得られるようにサポートします。
ストレスを抱えているときは気持ちが一時的に落ち込み、自分に自信を持ちにくくなったり、「逃げたい」「消えたい」といった逃避願望が生まれたりすることがあるでしょう。カウンセリングを受けることで、悩みや不安の根本的な原因に気づいて解決策を自分で考えることができるようになり、ポジティブな気持ちを抱けるようになることがあります。
カウンセリングの種類
カウンセリングには様々な種類があります。主なカウンセリングの種類を、手法と手段に分けて紹介します。
カウンセリングの手法
ストレスに対して利用するカウンセリングの手法には、次のものなどがあります。
- 認知行動療法
- 催眠療法
- カラーセラピー
認知行動療法とは、クライエントが置かれた状況を感情や思考といった枠組み内で整理し、考え方や行動においてどのような問題があるのか把握する療法です。認知行動療法においてはストレスとなっている問題解決を目的とするのではなく、問題が継続している原因を突き止めて、クライエントから切り離すことを目的とします。
また、ストレスに関しては催眠療法が有効なこともあります。催眠療法とはクライエントの無意識下にある不安や問題にアプローチし、クライエントにストレスを与えている本当の原因を突き止めていく手法です。
様々な色のボトルから、気になる色を選ぶカラーセラピーも、ストレスカウンセリングに用いられることがあります。そのときに気になった色により、ストレスの原因や本心では何に悩んでいるかなどを明らかにしていきます。
カウンセリングの手段
カウンセリングにおけるコミュニケーションの手段も様々です。利用できることが多い手段としては、以下のものがあります。
- 対面、ビデオ
- チャット、メール
- 電話
一般的なコミュニケーションの方法としては、対面を挙げられます。実際にカウンセラーと向き合ってカウンセリングを受けます。相談者が忙しい場合や、カウンセリングルームとの距離が離れている場合は、ビデオを用いたカウンセリングを実施することもあります。パソコンやスマホから利用できるので、自宅でくつろぎながらカウンセラーに相談することが可能です。
顔を合わせるのではなく文章でカウンセラーとやり取りしたい方ならば、チャットやメールを使ったカウンセリングが適しています。文章として内容が残るので、後でカウンセラーの言葉を読み返したり、自分の気持ちの変化を把握したりできます。
カウンセラーとは顔を合わさずに相談したいけれども、その場でカウンセラーの答えが欲しいという方には、電話によるカウンセリングが適しているでしょう。家族に話を聞かれたくない場合は、散歩をしているとき、あるいは公園などで電話をすることもできます。
カウンセリングのメリット
ストレスを感じていて誰にも話せずに悩んでいるなら、カウンセリングを受けて第三者に話を聞いてもらい、理解してもらうことで、すっきりとした気持ちを味わえるでしょう。また、カウンセラーに話すという行為を通して自分の中で出来事を整理でき、ストレスの根本的な原因は何か気付くこともできます。ストレスの原因に気付けば、自分で解決策を考えられるようになることもあるでしょう。
カウンセリングが必要な人
人間は多かれ少なかれ誰もがストレスを受けています。そのため、ストレスを受けたからといって必ずしもカウンセリングが必要なわけではありません。しかし、ストレスを受けたことで次のような症状が見られるときは、カウンセリングを受けることが必要になる場合もあります。
- 休養しても回復しない人
- 学校や仕事に行けなくなってしまっている人
- 身体的な症状が出てきている人
しっかりと睡眠をとっても疲れが残っているときや、夜中に何度も目を覚ましたり、なかなか寝付けなかったりするときは、強いストレスを受けていると考えられます。また、ストレスから、外に出ることがつらくなっている場合や、肩こりや頭痛、吐き気などの身体症状が出ている人もカウンセリングが必要かもしれません。
ストレスは下痢や便秘などの消化器系の不調として現れることもあります。身必要に応じてカウンセリングなどによるサポートを求めることができるでしょう。
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おすすめのカウンセリングサービス
心療内科や精神科で実施される医師によるカウンセリングは、保険適用となることがありますが、基本的には保険適用外になることがほとんどです。保険が適用されるかどうかで負担する金額は大きく異なるため、気になる方は保険適用かどうかについて事前に尋ねておきましょう。また、カウンセリングは民間サービスでも利用できます。カウンセリングを受けられるサービスをいくつか紹介しますので、参考にして選んでみてください。(※以下、2023年8月1日時点での情報です。)
Unlace(アンレース)
「Unlace(アンレース)」は、公認心理師・臨床心理士といった資格を持ったカウンセラーにチャット形式やビデオ形式で相談ができるオンライン完結型のカウンセリングアプリです。24時間365日いつでもカウンセラーに連絡をすることができ、なかなか寝付けないときなどにもチャット形式で悩みを打ち明けることができます。
Unlaceは期間内なら定額で利用でき、何回連絡しても追加料金は発生しません。何度もカウンセリングを受けたい人に使いやすいカウンセリングサービスです。また、メッセージプランの利用中であれば、チケットを購入することで1回30分のビデオカウンセリングを利用することもできるのも特徴です。
Unlaceはカウンセリングだけでなく心理診断やセルフケアのコンテンツもあるため、自分の特性を理解したり悩みを整理しながらカウンセリングを進めることができるのもメリットです。
KIRIHARE
「KIRIHARE」は独立開業している臨床心理士のカウンセリングをオンラインで受けられるサービスです。完全予約制で、事前にLINEで予約を取ってから利用します。また、利用時間は9~23時と幅広く設定されているため、日中に時間が取りづらい人も利用しやすいでしょう。
うららか相談室
「うららか相談室」は、メッセージと電話、ビデオ、対面の4つの手段でカウンセリングを受けられるサービスです。相談したい内容に合うカウンセラーを選び、日時を決めて予約を取ります。無意識領域にある心理を探るロールシャッハテストなどの心理検査を実施しているカウンセラーも在籍していて、必要に応じて依頼することもできます。
厚生労働省が紹介している電話相談
カウンセリングを受けたいけれどもあまりお金がないという人は、厚生労働省が紹介している無料電話相談を利用できます。統一ダイヤルに電話をかけると、お住まいの地域の公的相談機関につながり、ストレスによる悩みを相談することができます。なお、相談可能な時間は機関ごとに異なります。いくつか紹介しますので、参考にしてください。
- こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
- #いのちSOS:0120-061-338 受付時間12~22時
- よりそいホットライン:0120-279-338※岩手・宮城・福島から0120-279-226 24時間対応
- いのちの電話:0570-783-556(ナビダイヤル)受付時間10~22時 0120-783-556(フリーダイヤル)受付時間16~21時※毎月10日8~20時
- チャイルドライン:0120-99-7777 受付時間16~21時 ※18歳までが対象
- 子供(こども)のSOSの相談窓口(そうだんまどぐち):0120-0-78310 24時間対応
- 子どもの人権110番:0120-007-110 受付時間8時30分~17時15分
カウンセリングサービスを選ぶ際のポイント
数あるカウンセリングサービスの中から自分に合うサービスを選ぶためには、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 利用しやすいコミュニケーションの手段を選べるか
- 利用しやすい料金設定か
- カウンセラーの質は高いか
対面でカウンセラーと話したい方なら、対面カウンセリングやビデオカウンセリングを実施しているか確認する必要があります。顔を出すのには抵抗があって文章で相談したい場合はメールやチャット、音声のみで相談したい場合は電話のカウンセリングサービスを利用すると良いでしょう。このように、ご自身が利用しやすいコミュニケーションの手段を提供しているのか確認するようにしましょう。
また、ストレスの度合いによっては何度かカウンセリングが必要になることもあります。一回ごとに料金が発生するのか、それとも一定期間定額なのかもチェックしておきましょう。何度も相談することが想定されるならば、一定期間定額のほうが使いやすいでしょう。
カウンセラーの質も重要なポイントです。ストレス問題に強いカウンセラーがいるのか、また、資格を所有しているのかもぜひチェックしてみてください。
ストレスは早期に対処しましょう
ストレスを放置すると、頭痛や腹痛、不眠などの身体症状となって現れることもあります。また、会社や学校などの本来ならば行くべき場所にも、行けなくなってしまうことがあるでしょう。健康で楽しく生活するためには、ストレスを溜めることは得策ではありません。必要に応じてカウンセリングを受け、早期に対処できるようにしましょう。