オンラインカウンセリングをチャット形式で受ける効果とは。メリット・デメリットや対面カウンセリングとの違いを解説
オンラインでカウンセリングを受けたいと考えているものの、ビデオ形式ではなくチャット形式でうまく相談ができるのか、できたとしても効果があるのかというのは、気になるところではないでしょうか。この記事では、チャット形式でできるオンラインカウンセリングや、オンラインカウンセリングの効果、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。どのカウンセリングが自分に合っているのか判断するために、是非参考にしてみてください。
目次
チャット形式のカウンセリングとは
カウンセリングというと対面で相談をするイメージがあり、チャット形式で相談するということのイメージが湧かない人は多いのではないでしょうか。まずはおすすめのチャット形式のカウンセリングを見ていく前に、チャット形式のカウンセリングとはどのようなものか、効果や対面カウンセリングとの違い、メリット・デメリットを見ていきましょう。
オンラインカウンセリングにはどのようなサービスがあるのか
オンラインカウンセリングには、いくつかの種類があります。主な種類は、以下の4つです。
- チャット形式のカウンセリング
- ビデオカウンセリング
- 電話カウンセリング
- メールカウンセリング
それぞれに特徴があるので、自分に合ったサービスかどうか考えてみましょう。
チャット形式のカウンセリング
チャット形式のカウンセリングは、その名の通りチャット形式で悩みを相談できるサービスです。チャットを利用するので、場所を選ばないことはもちろん、メールよりもテンポよく気軽にやり取りできます。
すき間時間を使って自分のペースでやりとりができるので、まとまった時間が取れない人や対面や電話が苦手な人が相談しやすいことが特徴です。また、会話内容の記録を振り返ることができたり、対面と比べて料金が安かったりするなどのメリットもあります。
関連記事:悩みをチャットで相談できるサービス9選。選び方やチャット以外の相談方法も解説
ビデオカウンセリング
ビデオカウンセリングは、Web会議システムやビデオ会議ソフトなどを使って、遠隔で顔を見ながら相談できるサービスです。
対面ではないものの、パソコンやスマートフォンで顔を合わせて相談できます。オンラインカウンセリングのなかでも最も対面カウンセリングに近い方法となっており、相手の表情や声色を感じながらコミュニケーションを取ることが可能です。
一方で、利用するためには、パソコンやスマートフォンの設定が必要になります。決して難しい操作は必要ありませんが、機器の扱いに不慣れな場合はすこし敷居が高いように感じるかもしれません。会話ができる場所が限られることや会話内容の記録が残らないことなどには注意が必要です。
電話カウンセリング
電話カウンセリングは、電話を使って音声のみでカウンセリングを行うサービスです。固定電話やスマートフォンなどがあれば利用でき、顔を合わせて話すのが苦手、パソコンやソフトの設定が不得意という人でも利用しやすくなっています。
ただ、音声だけでやり取りを行い表情を伝えられないので、声だけでは気持ちが上手く伝わらないこともあるでしょう。効果的に伝えるためには、声色や強弱、スピード、言葉選びなどに気を付ける必要があります。ビデオカウンセリングと同様に、会話内容を振り返れないことも注意点です。
メールカウンセリング
メールカウンセリングは、チャット形式のカウンセリングと同じく、テキストだけで相談できるサービスです。電話で話したり、映像で顔を合わせたりするのが苦手でも、気軽に利用できるでしょう。自宅に誰かいても利用しやすく、すき間時間を使った相談が可能です。
注意点として、使いづらかったり、チャット形式よりも返信のスピードが遅いこともあったりするので、すぐに答えが欲しい急ぎの相談にはあまり向いていません。チャット形式のカウンセリングと同じく、表情や声色を伝えられない点も注意したいポイントです。
オンラインカウンセリングの効果とは
オンラインカウンセリングを利用すると、どのような効果を得られるのでしょうか。カウンセリングの効果や対面カウンセリングとの違いをおさえて、オンラインカウンセリングの利用を検討してみてください。
カウンセリングの効果
カウンセリングの効果は、以下の通りです。
- 「誰かにわかってもらえた」という第三者からの理解を得られる
- 自分の悩みの本当の原因に気づくことができる
- カウンセラーのサポートによって解決策を見つけられる
相談者が抱える悩みや問題について、第三者であるカウンセラーはしっかり話を聞いてくれ、その悩みについて理解をしてくれます。「誰かに分かってもらえた」経験は安心感につながり、解決しようと前向きに考えるきっかけになるでしょう。
また頭で考えたりした想いや、心に閉じ込めていたりした感情を言葉にすることによって、自分を客観視することができます。それにより自分の抱えていた不安、悩みを整理することができ、不安や悩みを生んでいた考え方、行動パターンや環境が何だったかに気づくことができます。
不安や悩みの相談に対しては、カウンセラーがサポートを行います。自分では解決できなかった不安や悩みでも専門家のサポートによって、自分で解決策を見つけるきっかけになるでしょう。
対面のカウンセリングとオンラインカウンセリングの違い
対面のカウンセリングは、医療機関やカウンセリングルームなどに出向いて、カウンセラーと顔を合わせて行います。そのため実際に話している言葉だけでなく、自分の表情や声色までも、カウンセラーにしっかりを伝えることができます。
一方、オンラインカウンセリングは、チャット形式やビデオ会議ソフト、電話などを使って遠隔で行います。場所や時間の制約を受けずに利用でき、近くに病院やカウンセリングルームがない人や、通院が面倒な人はにとっては利用がしやすいです。カウンセリング方法に種類があるので、「顔を見て話したいのであればビデオカウンセリング」、「顔を見せたくないのであればチャット形式のカウンセリング」というかたちで利用するなど、自分にとって相談しやすい方法を選んでみてください。
チャット形式のカウンセリングのメリット・デメリット
オンラインカウンセリングのひとつであるチャット形式のカウンセリングには、メリットもあればデメリットもあります。メリットだけでなくデメリットも理解して、正しい認識でチャット形式のカウンセリングを検討しましょう。
メリット
チャット形式のカウンセリングのメリットは、以下の通りです。
- 時間や場所に関わらず利用できる
- すき間時間を使って自分のペースで相談できる
- 費用を抑えやすい
- チャットを後から見直すことができる
- 相性の良いカウンセラーを選びやすい
予約や通院の必要がないことから時間や場所に縛られることなく、すき間時間を見つけて自分のペースで気軽に相談できるのがメリットです。また病院やカウンセリングルームといった施設を持たないことから、対面よりも費用が安いことが多く、コストを抑えて利用することできます。
加えてチャット形式のカウンセリングならではのメリットとして、相談内容や返信を後から見返すということがあります。自分自身がカウンセラーに伝えた言葉、カウンセラーからの返信内容を見返すことによって、過去には気づかなかったことに気づけることもあるでしょう。また、チャット形式のカウンセリングサービスは相談者だけでなくカウンセラーも相談を受ける場所を選ばないことから、多くのカウンセラーが所属しています。そのため、多くのカウンセラーの中から自分に合ったカウンセラーを選べるというのもチャット形式のカウンセリングならではのメリットとなります。
デメリット
チャット形式のカウンセリングはテキストのみでカウンセリングを行うので、表情や声色を伝えにくいというデメリットがあります。
もちろんカウンセラーはコミュニケーションのプロでもあるのですが、人と人との会話である以上、伝えた言葉の意図がちゃんと伝わらないということもあるでしょう。
チャット形式のカウンセリングがおすすめの人
チャット形式のカウンセリングをおすすめしたいのは、以下のような人です。
- 対面のカウンセリングに不安がある人
- 電話やビデオ通話が苦手な人
- 自分のペースでやり取りしたい人
チャット形式のカウンセリングは、カウンセラーと対面する必要がなく、文章のやり取りで相談することができます。実際に話したり、画面越しに顔を合わせたりしなくて良いので、電話やビデオ通話が苦手な人や顔をだしたくな人にはおすすめです。
また、チャット形式のカウンセリングでは、自分のペースで悩みを話したり、回答したりすることができます。電話やビデオ通話の場合は、まとまった時間を確保し相談する必要がありますが、チャット形式の場合や時間も場所も気にする必要がありません。
おすすめのチャットカウンセリングサービス
ここでは、おすすめのチャット形式のカウンセリングサービスをご紹介します。サービスそれぞれの特徴を理解して、自分に合ったサービスを利用してみましょう。(※以下、2023年8月1日時点での情報です。)
またここで紹介するサービスはチャット形式にはなりますが、リアルタイムで返信があるものではなく、1日あたりの返信数はサービスにより差があります。
Unlace(アンレース)
Unlace(アンレース)は、公認心理師・臨床心理士といった資格を持ったカウンセラーにチャット形式やビデオ形式で相談ができるオンライン完結型のカウンセリングアプリです。Unlaceではカウンセリング前に相談内容を入力でき、その内容を元に複数のカウンセラーからオファーが届きます。その中から相談したいカウンセラーを選ぶことができるため、自分に合ったカウンセラーに相談することができます。
24時間365日で連絡でき、定額料金でカウンセリング期間中は何度でも相談することが可能です。従来の対面でのカウンセリングは、事前予約が必要な場合が多く、1~2週間に1度病院に通うことが必要ですが、Unlaceであれば事前予約なしで時間を問わず相談できます。メッセージプランの利用中であれば、チケットを購入することで1回30分のビデオカウンセリングを利用することもできます。
Unlaceはカウンセリングだけでなく心理診断やセルフケアのコンテンツもあるため、自分の特性を理解したり悩みを整理しながらカウンセリングを進めることができるのもメリットです。
KIRIHARE
KIRIHAREでは、LINEを使用したチャットカウンセリングとビデオ・音声カウンセリングを提供しています。チャットカウンセリングは、7日間5,000円で利用でき、1日1回程度カウンセラーとやり取りを行い、悩みを相談することが可能です。
やり取りできるカウンセラーは、臨床心理士資格を持ち、独立開業している人が中心になっています。カウンセラーの経験やプロフィールを事前に確認できるのも安心できるポイントです。
東京メンタルヘルス・ スクエア
東京メンタルヘルス・スクエアは、低価格でのカウンセリングサービスや無料相談を実施しているNPO法人です。「こころのほっとチャット」では、LINEやFacebook、TwitterなどのSNSを使用して1日1回、1人1回50分まで悩みを無料相談できます。
その他にも、対面・電話・Zoomで実施するカウンセリングや電話で無料相談できる「こころのほっとライン」など幅広いサービスを用意しています。
cotree
cotreeは、2014年スタートのオンラインカウンセリングサービスです。書くカウンセリングは、2週間8,000円(税抜)からの料金で利用でき、1日1回程度テキストメッセージでやり取りすることが可能です。話すのが苦手でも言葉に選んで悩みを伝えることができ、カウンセラーから24時間以内に返信が行われます。
人間性や実績、技術などを厳しく審査し通過したカウンセラー190名が登録しており、自分に合ったカウンセラーを見つけることができます。
チャット形式のカウンセリングの特徴を踏まえ、自分に合っていれば気軽に相談してみよう
チャット形式のカウンセリングは、テキストでのやり取りによってカウンセリングを受けられるので、対面・電話・ビデオなどよりも気軽に利用でき、自分のペースで回答できます。比較的費用が安いことやチャットを後から見直せるのもメリットです。
一方で、表情や声色が伝わりにくいといったデメリットには注意しましょう。チャット形式のカウンセリングの特徴や効果を理解したうえで、おすすめのサービスを参考にして、自分に合ったチャット形式のカウンセリングを利用してみてはいかがでしょうか。