アダルトチルドレン(AC)におすすめのカウンセリングサービス3選。カウンセリングの流れも解説
自分自身が「アダルトチルドレン(AC)」だと感じている人の中には、カウンセリングを受けて悩みや不安を解消したいと感じる人もいるでしょう。この記事では、アダルトチルドレンの特徴や原因に加えて、カウンセリングを利用することによる効果について解説します。アダルトチルドレン向けのカウンセリングサービスも紹介しますので、幼少期の影響を今も感じている人、なんとなく生きづらさを感じている人はぜひご覧ください。
目次
アダルトチルドレン(AC)とは
子どもは本来、時間をかけてじっくりと心身共に成長していきます。しかし、親に問題がある場合は、時間をかけた正常な成長ができず、早く大人にならざるを得ない状況に陥ってしまいます。
アダルトチルドレン(AC)とは、早く大人にならざるを得なかった子どもたちや、子どもとして生きることができなかった子どもたちが大人になった人たちのことです。子どものときの生活が大人になっても影響を及ぼし、人間関係における問題や精神的な不安定さなどにつながります。
病名ではなく本人が自覚していればアダルトチルドレン
アダルトチルドレンとは病名ではありません。機能不全家族で育った子どもやいわゆる毒親に育てられた子どもが大人になり、「自分はアダルトチルドレンだ」と自覚したら、アダルトチルドレンだと考えることができます。
アダルトチルドレンの特徴
アダルトチルドレンが育つ環境はさまざまですが、いくつか共通した特徴が見られます。大きく4つに分けてみていきましょう。
基本的に親の関わり方に問題がある
アダルトチルドレンは、基本的に親の関わり方に問題があり、その影響を受けて社会生活やプライベートが苦しくなっています。近年、大人の発達障害(大人になってから発達障害だと診断されること)が取り上げられることが増えており、発達障害による生きづらさが話題になることがあります。しかし、発達障害は基本的には先天的な脳の障害で、親の関わり方とは関係がありません。
一方、アダルトチルドレンが感じる生きづらさは先天的な理由によるものではなく、あくまでも後天的な理由によるものです。そのため、元々発達障害を抱えている子どもであっても、親の関わり方によっては後天的な理由で生きづらさを抱え、アダルトチルドレンになることがあります。
怒りの感情を出せない・楽しめない
アダルトチルドレンには親に大切に守り育てられた経験が欠如しているため、自然な感情を出すことが困難です。例えば小さなときからちょっとしたことで怒鳴られて育つと、「おかしなことがあるときには笑う」「気に入らないことがあるときには意見を言う」といった自然な反応が出せなくなってしまうことがあります。
そのため、大人になって親から離れた場合でも、何をしても楽しめない、怒るべき場面で怒れないといった状態が見られるようになります。
人との距離感を取ることが苦手
子どもが最初に築く社会的関係は、通常は親子関係です。しかし、アダルトチルドレンはこのすべての基本である親子関係を正常に築いていないため、人との距離感を取ることが苦手であることが多いです。
極端に馴れ馴れしかったり、よそよそしかったりするため、友人ができにくく、孤立してしまうことがあります。
どこに行っても居心地の悪さを感じる
アダルトチルドレンは、親に受け入れられなかったと感じて育ってきた人です。また、受け入れられたとしても、「親にとって良い子でいるなら」という条件付きでした。
そのため、親以外との関係においても「受け入れてもらえないだろう」「何かしなくて認めてもらえない」と考えてしまい、居心地の悪さを感じてしまいやすいという特徴があります。
アダルトチルドレンとなる主な原因
アダルトチルドレンとなる人には、共通の原因があります。ここでは、主に4つの原因を解説します。
虐待
1つ目の原因として考えられるのは、親の虐待を受け、子どもらしく成長できなかったケースです。身体的な虐待だけでなく、言葉などによる精神的な虐待、性的虐待、また、育児放棄やネグレクトも虐待のひとつです。子どもは親から虐待を受けないように、過度に親の機嫌をとったり心を閉ざしたりするようになります。
毒親
次に、子どもの存在を否定したり「あなたのため」という言い訳を言いつつ自分の思うように子どもを支配したりする親により、アダルトチルドレンになることがあります。子どもは親の機嫌を損ねないように、親の言うがままに行動するため、大人になってから「自分が本当は何をしたいのかが分からない」「目的意識を持てない」と悩むことになります。
機能不全家族
家族は本来お互いを無条件で受け入れ、支えあって生きていく社会の最小単位のはずですが、この当然の機能を果たしていない家族で育つと、アダルトチルドレンになることがあります。無条件で人を信じることができず、いつも孤独を感じ、生きづらさを感じるようになります。
親のアルコール依存
親がアルコール依存の場合、親の関心は子どもの成長よりもアルコールに向くため、子どもはネグレクト(放置)された状態になり、アダルトチルドレンになることがあります。アルコールを飲むために、子どもを働かせたり子どものお金を取ったりすることもあるでしょう。
また、アルコール以外にも、ギャンブルや宗教に依存している親に育てられる場合も、アダルトチルドレンになることがあります。親はギャンブルや宗教を子ども以上に重視し、子どもの成長に目を配ることがありません。
アダルトチルドレンのタイプ
同じ環境で育っても、皆同じ子どもに成長するわけではありません。同様に、毒親や依存症の親に育てられてアダルトチルドレンになった場合でも、同じような性格になるわけではありません。子どもの元々の性格や親との関係から、次の5つのタイプのアダルトチルドレンに成長することがあります。
- ヒーロー型:生活において完璧を目指そうとするタイプ
- スケープゴート型:家族の中で悪者になろうとするタイプ
- ロストワン型:自分の存在を消そうとするタイプ
- ケアテイカー型:家族の世話を一人で引き受けようとするタイプ
- ピエロ型:皆を笑わせるために道化役に徹するタイプ
アダルトチルドレンのカウンセリング手順
ご自身がアダルトチルドレンだと考える場合は、カウンセリングを受けることで生きづらさを減らせることがあります。ここからは、カウンセリングの一般的な手順を紹介します。なお、アダルトチルドレンはタイプも多く複雑なため、場合によっては紹介した手順とは異なる手法でカウンセリングが進むこともあります。
- 原因となる過去の出来事を探る
- 現在と過去をつなげる
- 新しい自分を身につける
なぜ生きづらさを感じるのか、原因となる過去の出来事を振り返っていきます。カウンセリングを通して丁寧に生きづらさの原因を探り、本当に解決すべきことに気づくきっかけをつくります。
解決すべき問題を見つけたら、次は現在と結び付けて考えていきます。過去や現在の親との関わりが現状にどのような影響を与えているのかを知り、辛さを感じている部分をどのように切り離していけるか模索します。
過去の問題と現在の問題をつなげたら、新しい自分を身につけていきます。失敗や過去にとらわれるのではなく、親と切り離して自分だけの人生を構築していきます。カウンセリングを受けることで自分の考え方にアダルトチルドレンならではの偏り(親子の愛情が条件付きであること、周囲の顔色を過剰に読むこと)が見つけていき、一つひとつ修正していきます。
アダルトチルドレンのカウンセリング
アダルトチルドレンのカウンセリングに対応しているサービスを3つご紹介します。ご自身に合うサービスを選び、心の底に溜まっていた悲しみやつらさを少しずつ捨てていきましょう。
Unlace(アンレース)
「Unlace(アンレース)」は、公認心理師・臨床心理士といった資格を持ったカウンセラーにチャット形式やビデオ形式で相談ができるオンライン完結型のカウンセリングアプリです。
料金は定額制で、24時間365日予約なしでいつでもカウンセラーに連絡できるので、お金の心配をすることなく気軽に連絡できることが特徴です。
「よく眠れない」「漠然とした不安を感じる」といった症状について相談したり、「家庭に自分の居場所がない」「家族との関係がうまくいっていない」などの具体的な問題について話したりしてみましょう。メッセージプランの利用中であれば、チケットを購入することで1回30分のビデオカウンセリングを利用することもできます。
Unlaceはカウンセリングだけでなく心理診断やセルフケアのコンテンツもあるため、自分の特性を理解したり悩みを整理しながらカウンセリングを進めることができるのもメリットです。
遠藤嗜癖問題相談室
「遠藤嗜癖問題相談室」は、主に家族関係に悩む人向けのカウンセリングルームです。アダルトチルドレンの問題にも対応しており、子ども時代に家族の状況に合わせて自分を抑え込んできた人の心に寄り添い、現在の自分を苦しめている感じ方や考え方、行動パターンの変化を促していきます。
アダルトチルドレンからの回復を目指す「フェリアン」
「フェリアン」は、カウンセリングによりアダルトチルドレンからの回復を目指すカウンセリングサービスです。アダルトチルドレン本人が自分を認め、自分の価値を高めることで、親による影響を減らしていきます。
フェリアンは対面でのカウンセリングのみです。大阪市北区と京都市中京区にカウンセリングルームがあるので、電話かメールで予約したうえで利用しやすいほうにお出かけください。
アダルトチルドレンのつらさをカウンセリングで緩和しよう
ご自身でアダルトチルドレンと認識している人、また、幼少期が幸せだったとは思えず、現在も生きづらさを感じている人は、カウンセリングをすることで自分自身を見つめ直し、幸せな未来につなげていけることがあります。悩みを一人で抱えるのではなく、カウンセラーに打ち明け、気持ちを楽にしていきましょう。
オンラインカウンセリングならば、カウンセリングルームに行かなくて良いため、忙しい人も利用しやすいです。繰り返し利用できるサービスを選び、納得できるまでカウンセラーに相談してみましょう。