親子関係に関する
カウンセリングについて

親子関係がうまくいかない原因がよくわからずに悩んでいる人もいるかと思います。親子関係がこじれる原因は、接し方や家庭環境などさまざまです。親子関係を改善するためには、原因を見つけ、対策を考えることが大切です。

本記事では親子関係が悪化する原因や対策について紹介します。

親子関係が悪い原因は大きく分けて3つ

悪化した親子関係を改善させるためには、まず原因を明確にすることが大切です。親子関係が悪くなる原因は、大きく分けて以下の3つがあげられます。

子どもとの接し方 家庭環境の問題 親以外の原因

それぞれの詳しい内容をみていきましょう。

1.子どもとの接し方

子どもとの接し方に原因があり、親子関係が悪化するケースは少なくありません。親子関係に影響する接し方について、詳しくみていきましょう。

・子どもの言うことを聞いていない・否定する

子どもは親に自分の話を聞いてもらいたいと思っています。しかし、親が子どもの言うことをきちんと聞いていなかったり、適当に聞き流したりしていると子どもの不満は募り、親子関係の悪化につながります。

また、言動を否定したり、自分の意見を押し付けたりすることも親子関係を悪くする原因となります。否定された子どもは自信をなくしてしまうかもしれません。無意識に子供を否定する言動をとっている可能性もあるため、家族であっても日ごろの言動には注意が必要となります。

・兄弟や友達・同級生などと比較する

兄弟や友達、同級生と自分が過剰に比べられることで親子関係が悪化してしまう可能性があります。「〇〇ちゃんはしっかりしている」「〇〇君は勉強ができるのに」などと比べられると、子どもは自分を否定された気持ちになります。

「親は自分を認めてくれない」「愛されていない」と感じ、親子の信頼関係がなくなるかもしれません。その結果、親子関係の悪化につながります。

・接し方やしつけを厳しくしすぎている

接し方が厳しすぎることも、親子関係の悪化につながります。厳しくしつけることが必要な場面もあるかもしれませんが、程度を超えると子どもは萎縮し、親への反感を強めてしまいます。

子どもの自信を失わせるような強い言動や厳しすぎるルールなどは、子供にとって逆効果になることもあります。

自分では良いしつけ・教育をしているつもりでも、厳しすぎる親に子どもは本音を言いづらくなり、心を閉ざしてしまう可能性があります。

・近い存在だからと配慮に欠けた言動をしてしまっている

親子は近い存在で、配慮に欠けた言動をしがちです。なんでも言える関係のため、つい言いすぎてしまうこともあるでしょう。意見が合わず喧嘩になったときなど、子どもを傷つけることを言ってしまうかもしれません。

それがきっかけで親子関係が悪くなることもあります。他人同士であれば謝罪して修復するような場面でも、近すぎる存在なために歩み寄ることができず、関係が悪化する場合もあるでしょう。

2.家庭環境の問題

家庭環境の問題で、親子関係が悪化する場合もあります。具体的にみてみましょう。

・子どもと接する時間をとれていない

忙しすぎて子どもと接する時間をとれないことで、関係が悪化する場合もあります。ただ会話が少なくなるだけでなく、接する時間が短いことでコミュニケーションの量が減り、子どもの状況を把握しにくくなるでしょう。また、子どもは頼りたいときに親がいないため、どんどん頼れなくなります。このようなことが積み重なって、関係をうまく築けないことにもなります。

忙しくて接する時間が少なくなるのは仕方ありませんが、一緒にいる時間をバランスよく有意義に使う方法も考える必要があります。

・親の問題で家庭環境が安定していない

家庭環境が不安定なことも、親子関係悪化の原因になります。主に、次のような状況があげられます。

両親の仲が悪い 親が離婚・再婚している 生活に余裕がなく、経済的に貧しい 親が病気を抱えている

親自身が問題を抱えていたり、家庭環境が安定していなかったりすると、子どもと適切に関われない場合があります。うまくコミュニケーションをとれず、関係が悪化することもあるでしょう。

3.親以外の原因

親子関係の悪化は、親や家庭環境にだけ原因があるとは限りません。子どもの特性や学校でのことなども、親子関係の悪化につながることがあります。

・子ども自身の特性を把握せずに話をしている

子どもに発達障害などの特性があっても、特性を把握せずに話をしていて親子のコミュニケーションをうまくとれないこともあります。

発達障害は、生まれつき脳機能の発達に障害があり、他人との関係づくりやコミュニケーションなどがうまくできないことがあります。優れた能力を持つ場合もありますが、周囲からアンバランスに見え、その特性を異質に「自分勝手」や「わがまま」と捉えられることも少なくありません。

発達障害の特性があるが、診断基準を満たさないグレーゾーンの状態にあるこどももいます。

発達障害の子どもは、一般的な子どもとは異なる接し方が必要であり、適切な接し方ができないと、関係を悪化させる原因になる可能性があります。コミュニケーションがうまくできず原因がわからない場合、発達障害を疑って受診してみるのもよいかもしれません。何らかの特性があることがわかったら、特性に合わせた適切な対応で話しかけてみるとよいでしょう。

・子どもが学校など家庭外で問題を抱えている

子どもが家庭外で問題を抱えている場合もあります。他の生徒とのトラブルやいじめ、受験・部活での悩み、先生が合わないなどの問題があると、子どもの感情は不安定になります。そのことが、親子関係に影響を与えることもあるでしょう。

子どもがなんでも相談できる環境があれば、すぐに打ち明けて問題を解決できることもあります。しかし、親が忙しいなどで子どもと会話ができない、子どもの異変に気づかないといった状況があると、子どもは不満を溜め込むことになり、親子関係の悪化につながる場合があります。

親子関係が悪い状態が続くと起こりうること

親子関係が悪い状態をそのまま放置すると、次のような状況が起こりやすくなります。

ストレスが溜まってお互いに攻撃的になる お互いに精神状態が不安定になる 非行や不登校、引きこもりなど問題行動につながる

子ども時代の経験は、将来に影響を与えることも少なくありません。親子関係が悪かったことが子どもの心に根強く残り、問題を抱えたまま成長すると、学校や会社、人付き合いでトラブルを起こすリスクもあるでしょう。

親子関係が悪いときに見直したい3つのこと

親子関係が悪いと感じたら、子どもとのコミュニケーションを見直してみることが大切です。

以下の3点を見直してみましょう。

話しやすい状況を作れているか 接し方・関わり方は子どもに寄り添えているか 家庭環境に問題がないか

それぞれ、詳細を解説します。

・1.話しやすい状況を作れているか

まず、親子で話しやすい状況が作れているかを見直します。親子関係を改善するためには、親子でしっかり向き合って話し合う場もときには必要です。

子どもは親に「自分を受け入れてほしい」「認めてほしい」と望んでおり、その気持ちを受け止めるためには、時間や話しやすい環境がなければなりません。しかし、仕事の忙しさなどで向き合う時間がなかったり、性格の違いなどで上手にコミュニケーションがとれなかったりする場合もあります。

毎日、短い時間でも意識して話し合う時間を作る、あるいは話題を作って楽しく会話するなどの工夫も大切です。

・2.接し方・関わり方は子どもに寄り添えているか

接し方や関わり方を振り返ってみることも大切です。無意識に子どもの話を否定していないか、子どもの言動を細かく指摘していないか見直してみます。家庭でのルールが厳しすぎないかの確認も必要です。

子どもの話は否定せず、よく聞いて相槌を打ち、まずは受け入れてあげることが大切です。最後まで聞いてもらうことで子どもは安心し、信頼関係が生まれやすくなるでしょう。

親の目線で考えるだけでなく、子どもの立場に立って気持ちを想像することで、子どもに寄り添った接し方ができるようになります。

言いすぎたとき、喧嘩になってしまったときには素直に謝罪し、良いことをしてくれたら感謝の言葉をかけることが親子関係を良くするポイントです。

また、「勉強しなさい」「静かにしなさい」など、命令口調になっていないか注意が必要です。やらなければいけないことでも、命令されると反発する子どももいます。命令ではなく、提案をするように伝えると角が立ちにくくなります。

・3.家庭環境に問題がないか

家庭環境に問題がある場合、その環境を整えるための対策も重要となります。両親の不仲や厳格な教育方針、親の失業といった家庭環境が少しでも良くなれば、親子ともに精神的に安定し、関係性も変わってくるかもしれません。

すぐに改善できないこともありますが、できることから取り組み始めるだけでも、状況は良い方向に向かうことが期待できます。

親子関係に悩むならカウンセリングも一つの方法

いろいろ試みても親子関係を改善できない場合、カウンセリングを受けてみる方法もあります。カウンセリングでは、心理の専門家であるカウンセラーに、悩んでいることや不安な感情について何でも相談することができます。 親子間の悩みは人に相談しづらく、誰にも話せずに悩みが深まってしまう場合もありますが、第三者であるカウンセラーであれば話しやすく、悩みの原因を整理しやすくなります。また、自分では気づかなかった接し方の問題点に気づけるかもしれません。

親子関係の悩みを心の専門家に相談できるサービスの一つとして「Unlace（アンレース）」があります。Unlaceは、公認心理師、臨床心理士の資格を持ったカウンセラーに、チャット形式やビデオ形式で相談ができるカウンセリングアプリです。

どのカウンセラーに相談するか迷ってしまう場合でも、相談内容をAIが解析し、あなたに合ったカウンセラーをすぐに見つけることができます。病院と異なり予約や通院の必要はないため、すぐに相談を開始できるのもメリットです。

契約期間中であれば、毎日24時間メッセージを送れるためでき、困ったときや辛いとき、誰かに話を聞いてもらいたいときにいつでも吐き出すことができます。 誰かに親子関係の悩みを聞いてもらい、解決の糸口を見つけたい方は、ぜひご活用ください。

親子関係を改善できないか行動してみよう

親子関係がうまくいかないと悩んでいる方は、まず原因を見つけることが大切です。関係悪化の原因は、親の接し方や家庭環境が考えられるほか、子どもの特性など親以外の原因であるケースもあります。

「誰にも相談できない」「原因がよくわからない」という方は、カウンセリングを利用するのもおすすめです。オンラインカウンセリングのUnlaceであれば、いつでも気軽に公認心理師・臨床心理士などの資格を持つカウンセラーに相談できます。

親子関係を改善するため、できることから始めてみましょう。